古谷実のシガテラの最終回は、期待通り期待を裏切る終り方。
最終前話で過去のエピソードが収束しそうな、思わせぶりカットは何だったんだろうか。某所では”単に人気がないから打ち切られる→ムリヤリ収拾をつけるんでワケワカラン”といった感じで叩かれまくってる。裏返せば、期待されてるともいえるんだけど。
僕は結構この人のマンガ好きで、シガテラのテーマ「日常に潜む毒とその発症」みたいなエピソードは興味深かった。平凡な生活というものは、結構あやういバランスの上で成り立っている。(甲状腺ホルモンのバランスなんかもそうだ)
恋人と楽しく暮らしながらも、実はすぐそばにある危険・悪意・狂気の数々は、ロシアンルーレットの弾よろしく、いつかは発露する毒だ。(生涯表にでない可能性もある)主人公はそれらに抗い「立派な大人」になろうと努力する。そしてその目的が叶ったとき、こう独白するのだ。
「ぼくは つまらない奴になった」
これこそが人生に潜伏して発症を待つ、最大の中毒症状ではなかろうか。
< 生きろ | shortcut icon とか > | 表紙へ戻る |