まちがいなく太田裕美はニューミュージックというジャンルを開いた人のひとりだろう。歌謡曲とフォーク、歌手とアイドルの境界のような、あいまいな時代・位置にいたように思う。フォークミュージシャンから提供された曲も多く、今回エントリする”君と歩いた青春”は風の伊勢正三の提供曲。本人の語るような歌い方も泣けます。
太田裕美の世界に出てくる男は、みんな”気弱”、”子供っぽい(わがまま)”、”生活力がない”要素が含まれているように思う。逆説的に女性の強さを描いているとも言える。強気で大人っぽく生活力が(ry・・・な僕は、なぜかどういうわけかむちゃくちゃ(重複)感情移入がしやすい。
故郷を離れたふたりの恋が終わり、彼女が帰郷するシーン。男の別れのセリフとともに思い出を淡々と綴っていく。その抑えた歌声の太田裕美の表現力が切なくていい。ラストの感極まって男のホンネ(人間愛っての?)でも、強がりのような気もするひとことは、男の自浄作用なのです。
君は何故 男に生まれてこなかったのか
ところでこの曲、ふたりと故郷の仲間たちが何者なのかはふれられてないんだけど、野球部員とエースとマネージャってイメージ(絵はあだち充。涙もろいヤツは太めのキャッチャー)が自然にわく。以前、裕美ファンと話をした時に「そうそう、オレも思ってたよ!」と意気投合した記憶がある。夕暮れの土手をランニングしている主人公とすれ違う”君”、なんていう出会いのシーンまで思い浮かぶ。
自分も青春時代に、もっとなんかやっとくべきだったよ。甲子園いくとか。