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2005/02/13

category / review

・・・この話を書けるのは殊能将之の他にいない!
キマイラの新しい城:帯のレビューより)

この人はデビュー作のハサミ男がめっさツボにはまったので、以後アンテナを立てている。作を重ねるたびに、ひとひねりもふたひねりもされたストーリーとロジックではずれが無く、かなり好きな作家だ。本格ファンにはちと「?」かもしれないけど、ひねくれた僕には合う。

今回のロケーションはヨーロッパから移築された古城。現在はテーマパークになっている。その社長が、城の領主、“稲妻卿”ことエドガー・ランペールの霊に取り憑かれた。「自分を750年前に殺した犯人を捜しだせ」と、シリーズ探偵の石動戯作が謎解きに指名される。なんか書いていて、かなりムチャクチャな設定なのだけど、これがすんなり読めるんだよね(これが文章書きのアマとプロの差か。というか殊能将之ならではって気も)

やがて現代でも殺人事件が起き、二転三転の謎解きがある。そして迷探偵石動(最初はこの人、名探偵だったんですけど)が助けを求め、本物の名探偵のあの方が登場。(こういう以前の作品の脇が再登場ってのは、京極夏彦以後多いように感じる。Φは壊れたねにしても。)名探偵+古城(館)とくれば、話は自然と(ムリヤリと)本格トリックに結びつく。写メールと電話だけで謎を解いちゃうってのもなかなかアレだ(w

ミステリィとしてはもとより、騎士エドガーの回想の中世の合戦のシーンと、750年をジャンプした視点から見た現代の描写(最後までバイクを馬だと思っていたり)が面白い。トキオーンのロポンギルズで、鉄の馬に跨り看板の金属棒を槍がわりにした稲妻卿の大立ち回りのシーンは痛快で、ちょっと異邦の騎士を思い出した。

とにかく芸風の多い人です殊能将之。オススメ。


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